中央ろうきん助成プログラム

選考結果
2013年助成の選考について

選考委員長による選後評

選考委員長 赤塚 光子

選考委員長

赤塚 光子

特定非営利活動法人全国障害者生活支援研究会 会長/元立教大学 教授

中央ろうきん助成プログラムは、
やさしく暖かいまちをつくる先導役!

「個性が輝く“ひと・まち・くらし”づくり」を応援する中央ろうきん助成プログラムに、今年も多くの団体からご応募をいただきました。1都7県からの応募総数は、昨年を上回る288件。2012年からスタート助成1年目の対象を「おおむね団体設立から5年未満、支出規模500万円未満」と定めたのは、「市民活動の新しい芽を育てるプログラムとしてより効果的な助成をする」ためでしたが、この趣旨を理解していただいていたことに安心しました。

本審査の対象は107件で、その内訳は、スタート助成1年目が71件、2年目が21件、そして3年目が8件、ステップアップ助成が7件でした。選考委員は、107件の応募資料をしっかりと読み込み、また3年目助成とステップアップ助成については、プレゼンテーションと質疑の時間を加え、丁寧な審査を行いました。選考委員会においては、各委員の多面的な視点からの意見を十分に協議し、助成対象として55件を決定いたしましたが、応募された団体のそれぞれの取組みは、「個性が輝く“ひと・まち・くらし”づくり」に貢献するに十分なテーマや内容であり、今年の審査も至難なものでした。

その上で、今年の審査でかなり議論された内容について、皆さまにもお考えいただきたいことを、数点に絞ってここで挙げたいと思います。

・ これまでに取組みがなかったと思われる新しいテーマへのチャレンジは、大いに歓迎したい。そこにも課題が確かに存在する限り、新しさやテーマゆえの難しさがあっても、社会的認知を図ることも助成プログラムの役割と認識し、その活動を応援したい。

・ すでに他で取組まれているテーマで活動するときには、オリジナリティがほしい。団体の構成メンバーや地域性などからも、独自性があって当然のはずである。その課題をその地域で行うことの意味、どこにスポットをあてるか、地域にどのように定着させていくかなどをしっかりと検討して活動を組み立ててほしい。

・ 団体の取組みが、地域に根付いた活動となることを望みたい。関係する組織、団体などとの連携体制を作っていくことが重要である。相互の活動がつながり、人がつながっていく広がりの中で、市民活動が地域全体を動かす原動力となることを期待したい。

・ これまで支援の対象であった人たち(当事者、受け手)が、「ともに」活動に参加したり、支援する側になったりする取組みの応募が複数あったことからも、「ともに」や「当事者が支援する」ことは、これからの取組みのキーワードの一つになっていくだろう。

中央ろうきん助成プログラムには、誰もが、やさしさや暖かさなどを実感できるまちづくりを先導していく役割があります。誠実に、そして力を惜しまずに取組みを進める皆さまの活動を、これからも精一杯応援していきます。