2014年10月4日(土)、東京都千代田区の全電通労働会館において、「中央ろうきん若者応援ファンド」創設記念シンポジウム『いま、なぜ若者応援が必要なのか』を開催しました。当日は、労働組合、生協、行政、NPOの方々など227名が来場されました。
本シンポジウムでは、社会的に孤立する若者の現状と、独自の手法で課題解決に挑む現場の「いま」を発信し、若者応援の出口(就労)の選択肢を増やし、若者が安心してはたらき続きけることのできる社会について考えました。
社会的に孤立する若者の“はたらく”を支えるために、いま必要なこと
湯浅 誠 さん(社会活動家/法政大学教授)
格差の拡大について、「怖いのは、経済的な格差以上に社会的な有利・不利を生み、結果的に世の中が二極化すること」とお話されたほか、若者応援でいま取り組むべきこととして、①「創造的な教育(学習支援・教育支援)」、②「仕事よりもむしろ“なりわい“的な空間を社会の中に切り拓くこと」の2点を説かれました。また、私たち一人ひとりがこのテーマを自身の問題として捉えていく必要性を提起されました。
プロフィール
1969年東京都生まれ。東京大学法学部卒。2008年末の年越し派遣村村長を経て、2009年から足掛け3年間内閣府参与に就任。内閣官房社会的包摂推進室長、震災ボランティア連携室長など。政策決定の現場に携わってきたことで、官民協働とともに、日本社会を前に進めるために民主主義の成熟が重要と痛感する。
現在、朝日新聞紙面審議委員、日本弁護士連合会市民会議委員。文化放送「大竹まことゴールデンラジオ」レギュラーコメンテーター。
瀬名波 雅子さん
認定特定非営利活動法人
ビッグイシュー基金
プログラムコーディネーター
「若者ホームレス問題」を機に若者応援に取り組む同基金。若者の応援プログラムをもつ団体が、専門領域を超えてつながることの必要性を報告いただきました。
中野 謙作さん
一般社団法人
栃木県若年者支援機構 理事長
塩山 諒さん
特定非営利活動法人
スマイルスタイル 代表
若者のニーズに応える支援を行う栃木県若年者支援機構の「しごとや」と大阪・スマイルスタイルの「ハローライフ」。法的にサポートされないグレーゾーンの若者や、はたらく意思を持つニート「レイブル」の若者への取り組みをご紹介いただきました。
「若者が安心してはたらき続けることのできる社会とは」
―はたらく人の団体・NPO・企業のパートナーシップ―
【パネリスト】
【コーディネーター】
村上 陽子さん
連合 非正規労働センター
総合局長
石原 康則さん
社会福祉法人
電機神奈川福祉センター 理事長
大塚 敏夫さん
中央労福協 事務局長
中央労福協の大塚事務局長をコーディネーターにお迎えし、「なんでも労働相談ダイヤル」や学生など若者の雇用・就労に関する政策・運動を展開する連合・非正規労働センターの村上総合局長、電機連合神奈川地協を母体に設立され、障がいのある方の就労支援に取り組む電機神奈川福祉センターの石原理事長のお二人を交えて、登壇者の意見交換を行いました。村上総合局長からは、非正規の若者の労働相談内容から、若者がワークルールを学ぶことの大切さをお話いただきました。また、石原理事長からは、障害者の法定雇用率ですら多くの企業で達成されていない現状に触れ、社会的な不利を抱える方の雇用に関し労働組合が取り組むべき課題を提起いただきました。
開会挨拶
吉田 正和
中央ろうきん
社会貢献基金 会長
中央労働金庫 理事長
閉会挨拶
松迫 卓男
中央ろうきん
社会貢献基金 評議員会議長
中央労働金庫 副理事長
<中央ろうきん>では、今後も若者応援に取り組んでまいります。ご協力・ご参加いただきました皆さま、ありがとうございました。
日時 | 2014年10月4日(土)14:00-17:00 (開場13時半) |
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場所 |
全電通労働会館 全電通ホール(定員:400名) 〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台3丁目6 (最寄駅) JR中央・総武線・御茶ノ水駅聖橋口出口徒歩5分 東京メトロ千代田線・新御茶ノ水駅B3出口徒歩5分 東京メトロ丸ノ内線・淡路町駅A5出口徒歩5分 都営地下鉄新宿線・小川町駅A7出口徒歩5分 |
参加費 | 無料 |
主催 | 中央ろうきん社会貢献基金 |
共催 | 中央労働金庫 |
協力 | 労働者福祉中央協議会(中央労福協)、労働者福祉東部ブロック協議会、日本労働組合総連合会(連合)、認定 NPO法人ビッグイシュー基金、中央労働金庫労働組合 |
後援 | 日本ILO協議会 |
このシンポジウムでは、社会的に孤立する若者の現状と、独自の手法で課題解決に挑む若者応援現場の「いま」を発信します。また、若者応援の出口(就労)の選択肢を増やし、若者が安心してはたらき続きけることのできる社会に向けて、労働者自主福祉を担う団体、NPO、企業がどんな支援が出来るのか、皆さんとともに考えます。