コミュニケーションを高めるなら聞き上手になろう「傾聴」 ”ゆたか”の法則 聴く

人間関係は会話から始まります

 よりよい人間関係を築くもの、それは「会話」が鍵を握っています。就職の面接、婚活、営業など、誰かとコミュニケーションをとるには会話が大切であり、会話によって相手に信頼感を抱いたり、反対に距離を感じたりするからです。
会話の基本は「世間話8割、売り込み2割」と言われ、仕事の営業先で話をする場合も、商品の話ばかりするのではなく、世間話で相手に親近感を持ってもらうことが重要になります。これはプライベートも同じで、自分の話(売り込み)ばかりするのではなく、世間話をした方が仲良くなれるといえます。
では「コミュニケーション力を上げるには、話題豊富な人になればよい?」それは違うのだそうです。

箱田忠昭さん

お聞きした人

箱田忠昭さん

インサイトラーニング代表

ビジネスマン向けにプレゼンテーション、ネゴシエーション、セールス、時間管理などのコミュニケーションに関する専門家として、年間300回近くの講演・研修をこなすカリスマインストラクター。コミュニケーション術や仕事術の著書多数。マーケティング研究協会顧問、日本プレゼンテーション協会理事長。

会話は「話すこと」より「聞くこと」が重要です

 コミュニケーションで大事なことは相手の話に耳を傾けることです。なぜなら人は誰でも、相手に話を聞いてもらいたいと欲しているからです。
自分ばかりが話して場を盛り上げたとしても、それはあなた自身が満足するだけ。それよりも相手があなたと話すと楽しい、話を聞いてくれて安心したと感じることで信頼関係が生まれます。
仕事ならば、取引先など相手に話をさせて自分は聞き役に徹しましょう。世間話を8割して、その中から相手の興味を持っていることを引き出し、売り込み2割の話題へつなげるとスムーズに話が進むはずです。
友人との会話の時も、やはり相手の話をとことん聞きます。女性はおしゃべりの花が咲くと、つい自分の話ばかりをしがちです。そこはぐっとおさえて、相手の話を聞く姿勢をとるとよいでしょう。
コミュニケーション力の高さとは「話し上手」ではなく、「聞き上手」なのです。

聞き上手になるためのケーススタディ

 人間関係がスムーズにいくかどうかは、「聞く力」によって左右されるといえます。「Be a good listener」のために、次の3つのケーススタディから、聞き上手のコツを学んでみましょう。

その1目上の人と話す時

会社の上司、友人や夫の両親など目上の人物と話す時、どうするのがよい?

A

じっと相手の目を見て黙って聞く

B

普段通りにうなずき、相づちを打つ

C

相手の話をメモに取りながら、大きく相づちを打つ

D

相手の目を見て、少しオーバーにうなずいて相づちを打つ

矢印

A

人は対話中の相手がまったくうなずかないと不安になり、会話が20秒ほどしか続かないと言われています。「あなたの話を聞いています」という態度を示さないと伝わりません。

B

同年代には伝わる相づちでも、年配相手には伝わりにくいことがあります。いつもの感覚に頼らず、話す相手によって聞く姿勢を変えましょう。

C

メモをとることはよいのですが、1対1で話すときは、相手の目を見て相づちを打つことが大切です。目線を合わさずにメモばかりとって相づちを打っても生返事に聞こえるので印象がよくありません。

D

人は自分の話を真剣に聞いてくれる人に好意を持ちます。特に目上の人にはオーバーなくらいにうなずき、相づちも目を見て打つと好印象を持たれます。

 話を聞くときはただ聞くのではなく、「聞いています」という態度を示すことが大切です。これを「アクティブ・リスニング」と言い、相手に視線を合わせ、相づちを打ちます。“目は口ほどにものを言う”のとおり、目上の人と話す時こそ、尊敬のまなざしで相づちを打つことがより効果的です。

その2

友人が「仕事でミスをしてしまい、慌てて修正することになったけれど、実は同僚の報告に勘違いがあったことがわかり、散々だった」と話し出した時、どうする?

A

「同僚の勘違いなんて、あなたも大変だったね」と同情する

B

「それでどうなったの?」と結論を聞く

C

「それで?それから?」と質問しながら相づちを打つ

D

「確認と報告を怠るから、そうなるんじゃない?」と意見する

矢印

A

すぐに自分の意見を言って、評価をすることはよくありません。たとえ同僚に対して友人が怒っていても、他人に言われると気分を害することがあるため注意しましょう。

B

質問をしているため、相手の話を聞いていることは伝わります。しかし、結論を急ぎすぎると会話が広がらず、相手の話したい気持ちは満足しません。

C

相づちを打ちながら、話を促すように質問をすると相手は話しやすくなります。自分なりの評価をせずに、最後まで相手に話をさせて聞くことができます。

D

自分の意見を言うと、相手の話したい気持ちが中断されてしまいます。どちらに責任があるか評価せず、話は最後まで聞きます。

 愚痴や相談などを聞いている時、自分なりの評価を下して、話の腰を折らないこと。相手は「聞いてほしい」と思っているのであって、批判や指摘は望んでいないものです。どうしても指摘するときは、最後まで聞いた上で、遠回しに「私はこう思うけれど」と、やんわりと提案してみましょう。

その3

ママ友との付き合いで、相手に嫌われたのでは?と悩みを打ち明けてきた友人にはどうする?

A

「大丈夫よ、くよくよしないで!」と慰める

B

「それはどうしてそうなったの?」と質問する

C

「それは大変だったね、その後は?」と話を促す

D

「気にしないほうがいいよ、引きずってもストレスだよ」とアドバイスする

矢印

A

詳しい事情を聞かないうちから、「大丈夫」と言っても説得力がありません。相手は悩みを聞いてほしいので、とにかく話を聞くことが重要です。

B

相手が話しやすいように、質問をすることはよいことです。しかし原因をつきつめるような質問は、余計に相手を悩ませることになりかねません。

C

相手の話を聞き、相手の気持ちに寄り添いながら質問することができます。相手も聞いてもらって安心感を覚え、悩み事を話しやすくなります。

D

Aと同様に、相手は悩んでいるのに「気にするな」と言われては怒らせることになりかねません。話の腰も折ってしまい、相手は話しにくくなります。

 落ち込んだ時は、誰かに話を聞いてもらって安心したいと思うものです。友人が悩んでいる時は、アドバイスするのではなく、とことん話を聞いてあげましょう。肯定も否定もせずに「大変だったね」「うんうん、それで?」と相手の気持ちをわかっているという態度で聞くことが一番です。

初対面の相手とスムーズに世間話をする方法

 相手の話したいことを話させることが聞き上手のコツとなりますが、初対面の相手ではそれはわかりません。自分が好きだからといって「昨日の野球の試合すごかったですね」ときっかけを掴もうとしても、相手の興味のない質問では「見ていません」と、会話が続かなくなるからです。
そんなときは「魔法の質問」で、切り抜けましょう。
それは「ひとつ、聞いてもよろしいですか?」です。
そう聞かれて、「嫌です」と答える人はまずいませんから、そう切り出してから質問を続けると答えを引き出すことができます。
質問は、聞いてもらいたい欲求の強い「苦労話」か「自慢話」にまつわる話題がおすすめです。例えば「社長がこの仕事を始めた時は大変だったと聞きましたが?」などです。
プライベートであれば「そのバッグ素敵ですね」とほめることがきっかけになります。ほめられて怒る人はいないので、初対面の時に役立ちます。
聞いている時は、ただ相づちを打つだけでなく簡単なコメントを加えると、相手はより話しやすくなります。それが「SOS話法」です。

S=すごいですね O=おどろきました S=さすがですね

この3つを連発しながら聞くことで、会話が苦手な人でも聞き上手になることができます。

「聞くこと」+「質問力」でさらにコミュニケーション力をアップ

 さらにステップアップして、聞くだけでなく、相手にどんな質問を投げかけるかによって、会話が広がっていきます。そのポイントは「リフレクティング」と「タグクエスチョン」です。
次の会話の例を見てみましょう。

  • 相手「ハワイに行ってきたんです」
  • 自分「いいですね」
  • 相手「家族旅行で行ったんですよ」
  • 自分「そうですか。私も去年ハワイに行って、ダイヤモンドヘッドまで出かけたんですよ」

解説

 この会話では、せっかく相手がハワイのことを話したいと思っているのに、途中から自分がハワイに行った話に変えています。これでは自分の話をするばかりで、相手の話を聞くことになりません。こんな時は……?

  • 相手「ハワイに行ってきたんです」
  • 自分ハワイに行ったんですか? どなたと出かけたのですか?

ハワイに行ったという話に対し、ハワイに行ったのですか?と相手の言葉を繰り返して質問をすると、相手の話を聞いているという強いメッセージになります。これを「リフレクティング」と言います。

さらに話題が広がるように、誰と出かけたのか関連した質問を続けます。これを「タグクエスチョン」と言い、リフレクティングの後に小さな質問をつなげて、相手の話を誘導することができます。

この流れで会話を続けると……

矢印

  • 相手「ハワイに行ってきたんです」
  • 自分「ハワイに行ったんですか? どなたと出かけたのですか?」
  • 相手「主人と出かけました」
  • 自分「ご主人といらしたんですか? 楽しかったでしょう?」
  • 相手「ええ、実は新婚旅行以来、10年ぶりでした」
  • 自分「10年ぶりですか? それはよかったですね。何をされたのですか?」
  • 相手「ダイヤモンドヘッドハイキングに行きまして…」
  • 自分「ダイヤモンドヘッドハイキングですか? どんなことをするのですか?」

矢印

 このように聞くことに加えて、相手が話しやすいように質問をして会話をどんどん広げていくと、話が盛り上がって相手も自分も楽しい時間を過ごすことができます。

まとめ

会話の基本は話すことよりも聞くこと

 人は相手に自分の話を聞いてもらいたいという欲求を持っています。それに応えるためには、聞く力を養うことが重要であり、同時にコミュニケーション力アップにも必要です。相づちの打ち方、目線の返し方など、聞くという姿勢を見せることがポイントになります。大げさなくらい相づちを返すことも時には必要です。
そして聞いてもらいたいと話している相手に、ぴったりの質問を返すことでどんどん会話が広がっていきます。相手の話の腰を折らないように、相手の言葉を繰り返したり、相手の話したいことを引き出す質問をして、聞く力を高めていきましょう。「聞き上手」こそ、スムーズな会話のキャッチボールにつながっていきます。

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