ハッピーライフ&ワーク 自分らしく働こう!

子宮体がん、子宮頸がん。
女性特有の病気になったら?

がんの基礎知識

 近年、2人に1人が一生のうちにがんの診断を受けると推定されています。今、がんはとても身近な疾患となっているのです。がんになったことで将来の不安を抱える人も多いと思いますが、がんと診断された後も多くの人が職場復帰を果たしています。それは、がん治療の進歩により生存率が向上していること、がん検診を毎年受けることで早期発見・適切な治療がされることで共生できることが理由として挙げられます。そして仕事は、生活や治療のためのみならず、生きがいにも繋がっているのです。

女性特有のがん

 子宮体がんは40歳代以降、閉経前後に多く見られますが、最近は30歳代での発症も増えています。一方、子宮頸がんは、20〜30歳代に急増しています。がんになっても、これまでと変わらず仕事を続けて、自分らしく生きていきたいという願いは女性も同じ。今は、子宮体がん、子宮頸がんといった女性特有のがんになっても、働き続けることができる社会へと大きく指針が見直されています。では、がんになっても働き続けるために、一体どのようなことが必要となってくるのでしょう。

もしも病気になったときのために

仕事はどうすればいい?

会社にはしっかり伝えておきましょう

 “がん”というと、相手の病気に対するイメージで、その後の対応が変わってしまうのも現実。それを回避するためには自分の症状や業務状況をしっかり伝え、理解を得ることが大切になってきます。口頭だけではなかなか伝わりづらいこともあるので、書面にまとめるなども方法です。もし言いづらい時には、「婦人科系の病気」だと切り出してみてはいかがでしょうか。

会社の就業規則をチェック

 会社によって、傷病手当金・高額療養費制度などのほか、短時間勤務制度・治療休暇制度といった通院に配慮した支援制度を導入しているところもあります。たとえば仕事に復帰した際、短時間勤務をして“慣らし期間”を設けるといった方法を選択することができます。社会保障の制度を上手に活用するだけでなく、自分の勤務している会社の福利厚生制度、就業規則をしっかり把握するのもひとつの対策です。

退院後も仕事の調整が必要です

 治療にどのくらいの時間がかかるかは、病状によって変わってきます。また退院後も定期的な検査通院が必要となります。そのためどうしても会社を休んだり早退したりすることがあり、仕事を調整せざるをえません。そのためにはコミュニケーションが最も大切です。

周囲とのコミュニケーションを大切に

 主治医に仕事内容を理解してもらい意見を聞く、上司に具体的な業務内容の進め方を相談する、部下へ役割を割り振りするなど、周囲と密に話し合うことで解決することは多々あります。もちろん家族のサポートも必要不可欠。不安な気持ちも心許せる人に話をしたり、遠慮せずサポートをお願いしたり、感謝の気持ちをきちんと言葉にすることも大切です。

どんな治療でいくら必要?

がんの主な治療法とは

 がんの治療は、がんの種類・進行度合に応じて、「手術」「薬物療法(化学療法)」「放射線治療」を単独、または組み合わせて実施します。治療法による身体的負担に加え、精神的な負担を感じたり、思うように就労できないことが大きなストレスとなったりすることもあるでしょう。さらに治療費用が心の重荷になってしまうのも現実です。

例えば子宮がんになったら・・・

開腹手術プラス入院をすることになった場合、100万円程度の治療費が必要になることも。

<こんな費用が必要です>

  • 手術費用
  • 差額ベッド代
  • 術前、術後の精密検査費用
  • 保険適用外の薬剤・治療費
  • 入院費
  • 交通費
  • 入院中の食費
  • 退院後のお見舞い返し、快気祝い代
<先進医療について>

 先進医療とは、厚生労働大臣が定めた高度な医療技術を用いた療法のことです。診察・検査・投薬・入院料は健康保険の給付対象となりますが、技術料は対象外とされ、全額自己負担となるため、高額な医療費が必要です。また受けられるのは、厚生労働省から医療技術の認定・実施機関として認定された医療機関のみとなります。先進医療は治療法の選択肢の一つとして選ぶもので、患者が希望し、医師がその必要性と合理性を認めた場合に行われます。希望する先進医療がどこの医療施設で受けられるかを調べ、まずは医師に治療内容などを相談することや、場合によってはセカンドオピニオンもとり、希望する先進医療が受けられる医療機関への紹介状を書いてもらい、先進医療施設を受診しましょう。医師に具体的な治療内容や費用などをよく相談して、先進医療を利用できるかの確認も必要です。

<高額療養費制度とその盲点>

 所得に応じて、医療機関や薬局窓口で支払った金額が一定限度額を超えた場合、医療費の免除される制度があります。それが「高額療養費制度」です。ただし、この高額療養費制度は月単位で計算されるため、月をまたいで治療費がかかり、それぞれの月が自己負担限度額の上限に達していない場合には適用されません。

いざというときのために今できることは?

備えあれば憂いなし!

 たとえ公的保障や会社の制度を利用したとしても、働けない期間が長引いてしまうときもあります。そのためにも安心して治療に専念できるように、備えておくことが何より大切です。

これからももっと輝きたいあなたへ

 人生には思いもよらない出来事が起きることもあります。でも大丈夫!どんな出来事も必ず「幸せな未来」に繋がります。あなたががんになったとしても、安心して治療し、自分らしく輝いて働くことができます。検診を受けること、予防をすることも大事ですが、制度を知っておくことやがん保険へ加入、そしていざという時の蓄えも、安心して生きるためには、必要なことですね。

監修

加倉井 さおり(かくらい さおり)

株式会社 ウェルネスライフサポート研究所 代表取締役
東邦大学看護学部非常勤講師 (保健師・心理相談員・ICP認定コーチ・産業保健指導者 他多数)

北海道生まれ、筑波大学医療技術短期大学部、神奈川県立看護教育大学校卒業後、 財団法人かながわ健康財団にて保健師・心理相談員として幅広いテーマで健康づくり事業 各種健康セミナーの企画・運営や企業への巡回健康相談、保健所・市町村・企業・団体・学校の健康づくり教室の講師、また健康づくり事業のコンサルティングなど、県内各地で健康教育を中心に18年間活動する。女性のウェルネスライフをサポートする目的で【WOMANウェルネスプロジェクト】も発足。女性の「健やかに、自分らしく、幸せに生きる」をテーマに全国で講演や研修、講座や個別セッションなど活動している。

ページトップへ