化学会社の研究員だった室田さんは、「お金のために働くのではない、新たな暮らしのモデル」を提案しようと、2011年に静岡から豊かな自然がある山梨県北杜市へ移住した。空き家の改修や移住支援、自然体験ワークショップに取り組む中で「衣食住の“住”を安くできれば、生活の選択肢が広がるのでは」と考え、中央ろうきん助成プログラムに応募。助成金でチェーンソーなどの道具をそろえ、2015年に「NPO法人みんなの街」を立ち上げた。 「助成金で買った材料と地元の木を利用して、木造の小屋を建てました。このワークショップが好評で、翌2016年にはツリーハウスを建築。この時、8年間ひきこもっていた男の子が、ブランコづくりを手伝ってくれました。彼はこれが自信につながって親から自立し、北杜市に移住してきました。」様々な体験で元気の出る、新たな田舎暮らしを提案山梨県北杜市で空き家や耕作放棄地などの資源を有効活用し、地元の土や木材で家を建てる「みんなの街」。2015年に創立。幸せに暮らしたいと願うすべての人が、不安なく暮らせる社会の実現をめざす。人と人とのつながりを促進する活動を行うことで、新たな田舎暮らしを望む都会の人々の不安を緩和し、共感を呼んでいる。助成団体REPORTひきこもりの男の子が活動で自信をつけ自立特定非営利活動法人 みんなの街 山梨県代表の室田 泰文さんボランティアスタッフとの活動食育探検隊とのコラボイベント①囲炉裏のある生活(みんなの家@武川)食育探検隊とのコラボイベント②野宿イベントツリーハウス制作イベント床貼り作業9−中央ろうきん社会貢献基金助成事業のあゆみ
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