2000年から10年間、都内のNPOでひきこもりの若者支援をしていた石井正宏さんは「ひきこもる前の予防的支援」をするために2015年、「NPO法人パノラマ」を創立。経済的困難を抱え、中退や進路未決定の生徒が多い神奈川県立田奈高校で週1回、放課後の校内居場所カフェを運営してきた。月に2回は個別相談も行う。さらに、地元企業と連携した有給職業体験プログラム「バイターン」で生徒を就労へとつないでいる。 「教室では孤立していたけど、カフェの大人を通じて友達ができ、個別相談で思いを吐き出しながら、卒業までたどり着いた生徒もいます。」2017年からは、大和東高校でも同様の取り組みを行っている。多様な大人とのふれあいで生徒自らが広げる人生の選択肢ひきこもりや中退、進路未決定などのリスクを抱える若者を地域の大人が支え運営する「パノラマ」。2015年に創立。既存の社会フレームでは社会的弱者となるリスクの高い子ども・若者など、すべての人がパノラマ写真のようにフレームインし、いきいきと暮らせる社会をめざしている。校内居場所カフェ(田奈高校・大和東高校)や有給職業体験プログラム「バイターン」などを実施。その活動を全国に広げるため、ノウハウの提供や人材育成など、そのモデルは全国に広がりつつある。地域の力と個別相談で孤立や中退を防ぐ特定非営利活動法人 パノラマボランティアスタッフと生徒たち飲み物の種類も充実居るだけで楽しくなる図書館神奈川県代表の石井 正宏さんぴっかりカフェ入口オープンを待ちきれない生徒たち助成団体REPORT21−中央ろうきん社会貢献基金助成事業のあゆみ
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