そこで2015年と2016年、「広域避難者地域活動サポート助成制度」を受けた。「助成金で被災地の記録映画を上映し、埼玉県内の避難者の会を順に訪問することができました。手作りの郷土料理を持ち寄って忘年会を開き、3月11日には震災の追悼式を行いました。」 団地住民との交流も広がり、活動を手伝ってくれるようになった。 「被災者の多くが単身者で、彼らの孤立を防げた。いつまでも被災者扱いではなく、そっと見守り、寄り添ってほしいと思っている人も多く、今も団地で暮らす12世帯にとって会は心の拠り所。震災から10年になる2021年の追悼式について、話し合いを進めているところです。」避難者の孤立防ぐ活動住民との絆を育む東日本大震災に咲く会 ひまわり 月に一度の集まりで避難生活の困り事を解決助成団体REPORT東日本大震災で被災し、埼玉県のシラコバト団地に避難した15世帯が情報や支援物資を分け合い、抱えている問題を解決するために結成した「東日本大震災に咲く会ひまわり」。2011年5月から月に一度の会合や上映会、他団体訪問、忘年会、追悼式などのイベントで孤立を防ぐ活動の輪は団地住民まで広がっていった。広域避難者地域活動サポート助成制度2年間の活動2015年度川口市の「ひまわりの会」訪問。上映会、他の避難者の会と合同で忘年会、追悼式を実施。2016年度加須市の「双葉町民によるボランティアカフェ」訪問。上映会、団地住民と忘年会、追悼式を実施。今後の活動について震災から10 年の節目となる2021 年3 月の追悼式に向けて、準備を進めている。1年目2年目代表の橘 光顕さん2011年 歓迎・激励会 2011年3月、福島県浪江町で被災し、各地で避難生活を送ってきた橘光顕さんは同年4月、埼玉県上尾市のシラコバト団地に入居。当時は15世帯の避難者がいた。 「テレビの取材で家具や家電がないと話したら、支援物資や情報がたくさん寄せられ、5月の連休明けから月に一度、支援物資や情報を分け合い、問題を解決する集まりを開くことにしました。」 12月には会を「東日本大震災に咲く会ひまわり」と命名。避難者は、2013年に最多の61世帯いた。しかし寄付金頼みの運営では不安定で、年間計画も立てられなかった。住民との交流も広がり会は今も心の拠り所【ひまわり】インタビュー動画はこちらからhttps://chuo.rokin.com/about/csr/kikin/〈中央ろうきん〉スペシャルムービー埼玉県東日本大震災追悼式被災地の現状を知るための上映会広域避難者地域活動サポート助成制度助成団体レポート⑨29−中央ろうきん社会貢献基金助成事業のあゆみ
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