カードローンの金利は
どう決まる?
金利の仕組みや負担を抑える
ポイントを解説
カードローンは、急な出費に対応できたりと利便性が高い一方で、利用した場合に「金利」に応じた利息の負担が発生します。
できる限り、金利は低く抑えたいですよね。
「金利ってどう決まるんだろう?」「今利用しているカードローンの金利は適正なの?」「返済の負担を減らす方法はない?」など、カードローンの金利に関して気になっている方は多いのではないでしょうか。
この記事では、カードローンの金利の仕組みや、利息の負担を抑えるポイントなどを解説します。
カードローンの金利の仕組み
金利とは、借りた金額に対して支払う利息の割合をパーセント(%)で表した数字です。
金利という表現以外に「年利」「利率」と表現されることもありますが、いずれも意味に違いはありません。
金利はカードローン提供会社や利用者ごとに異なる
カードローンの金利は、契約するカードローン提供会社のサービス内容や利用者の利用条件などによって大きく異なります。
基本的に各社が設定する金利の幅の中で、申込者ごとに適用される金利が決まります。例えば、金利が「年3.0~18.0%」となっている場合は、金利は申込者ごとに年3.0~18.0%の間で設定されます。
金利を決める大きな要素の1つが、「借入限度額」です。一般的に、借入限度額が高額であるほど金利は低くなり、逆に借入限度額が少額であるほど金利は高く設定されます。
また一般的に、初めて利用するカードローンである場合は、借入限度額が少額になり、金利も高くなる傾向にあります。
〈中央ろうきん〉のカードローン(マイプラン)は、借入限度額に関わらず金利が一律で、少額のご利用でも低金利でご利用いただけます。
金利は最大でも年8.475%で、お取引内容等によって金利引き下げが受けられます。
上限金利は利息制限法で決まっている
カードローン提供会社が定めている金利の上限は、利息制限法によって定められています。
金利の上限は以下のとおりで、どれだけ上限を高くしても年20.0%を超えて設定することはできません。
貸付額 | 上限金利 |
---|---|
10万円未満 | 年20.0% |
10万円以上100万円未満 | 年18.0% |
100万円以上 | 年15.0% |
万が一、カードローン提供会社が上限を超える金利で貸し付けをおこなった場合は「超過金利」となり、超過分の利息は無効となります。
金利と利息、実質年率の違いとは?
金利とは前述したとおり、借りた金額に対して支払う利息の割合をパーセント(%)で表した数字です。「金利」と似たような言葉に、「利息」「実質年率」などの言葉があります。これらの単語はそれぞれ違う意味を表す言葉となります。
利息とは
金利は「利息の割合」を指すのに対して、利息は借入れをした金融機関等に返済する際に、借入の対価として借入金額に上乗せして実際に支払う費用のことを指します。
利息は金利から算出されるため、金利が低いほうが支払う利息も小さくなります。
なお、利息と似たような単語に「利子」もありますが、ほぼ同じ意味の言葉と考えて問題ありません。
利息の計算方法
利息は、①借入金額 ②金利 ③借入日数 これらによって決まります。
具体的には、以下の計算式から算出できます。
「借入金額×金利÷365×借入日数=利息」
例えば、金利年5%で100万円を借り30日後に全額返済した場合、支払う利息額は以下のとおりです。
100万円(借入金額)×5%(金利)÷365×30日(借入日数)=約4,109円(利息額)
これを金利年5%、10日で返済した場合
100万円(借入金額)×5%(金利)÷365×10日(借入日数)=約1,369円(利息額)
早く返済するほど、利息額が減少することが分かります。
一方で、金利年14%、30日で返済した場合
100万円(借入金額)×14%(金利)÷365×30日(借入日数)=約11,506円(利息額)
金利を引き上げた結果、1か月あたり約7,000円も利息額が増えたことが分かります。借入日数が伸びて数カ月~数年の支払となると、さらに負担する利息額に大きく差が生じます。
借入金額だけでなく、金利や借入期間にも注意が必要です。
- うるう年の場合は「365」で割る部分を「366」で割って計算します。
実質年率とは
カードローンの商品説明の「金利」欄に「(実質年率)」などの表記がされていることがあります。
この実質年率は、「利息」の他、「手数料」「保証料」などの諸費用の合計が、借りた金額に対してどれくらいの割合かを指します。
実際に支払う利息の額は、金利だけではなく、実質年率をもとに計算されます。
なお、手数料や保証料などの費用がかからないカードローンでは、金利=実質年率と理解して問題ありません。
実質年率の計算方法
金利に加えて、手数料や保証料を支払った場合の実質年率がいくらになるか試算してみましょう。
100万円を借りて、1年後に5万円の利息、手数料と保証料を各2万円支払った場合、実質年率の計算式は以下のとおりです。
(5万円+2万円+2万円)÷100万円×100=実質年率9%
上記の場合、「金利」は年5%ですが、諸費用を含めた「実質年率」は年9%となります。
カードローンの利息を抑えるポイント
「金利と利息、実質年率の違いとは?」に記載のとおり、カードローンの利息を減らすには、「借入金額」「金利(実質年率)」「借入日数」が重要になります。ここでは、カードローンを利用した場合に、利息を少しでも減らす方法をみていきましょう。
低金利のカードローンを選ぶ
金利が低いカードローンを利用することができれば、利息は少なく抑えられます。
重要なことは、表示されている金利の下限金利ではなく、ご自身に適用される金利で利用するカードローンを選ぶという点です。
「カードローンの金利の仕組み」で述べたように、一般的に、借入限度額によって適用される金利が変わります。また、一定の取引条件などを満たす(同じ金融機関等で住宅ローンを組むなど)ことで金利優遇が受けられるカードローンもあります。
ご自身が必要とする借入限度額や、受けられる金利優遇を踏まえ、可能な限り金利が低いカードローンを選ぶと良いでしょう。
〈中央ろうきん〉のカードローン(マイプラン)は、借入限度額に関わらず金利が一律で、少額のご利用でも低金利でご利用いただけます。
金利は最大でも年8.475%で、お取引内容等によって金利引き下げが受けられます。
繰上げ返済をする
カードローンの返済には「約定返済」「繰上げ返済」の2つがあり、それぞれの特徴をまとめると以下のとおりです。
- 約定返済:毎月・ボーナス時、決められた金額を返済すること
- 繰上げ返済:ご自身の任意のタイミングで追加で返済すること
繰上げ返済によって借入金額が減少することで、その分利息が減ります。また借入金額を減らすことで、予定より早く返済が完了することになります。
ただし、カードローン提供会社によっては、繰上げ返済に手数料がかかるケースもありますので、あらかじめ確認しておきましょう。
借換えする
カードローンの借換えとは、いま契約しているカードローンから別のカードローンに乗り換えることです。
新しいカードローン提供会社から借りたお金で従来のカードローンの元金と利息を完済し、そのあとは新しいカードローンの返済をしていくことになります。
今よりも金利が低いカードローンに乗り換えることで利息負担が軽減され、返済総額を抑えることが可能です。
- 〈中央ろうきん〉のカードローン(マイプラン)による借換えは、〈中央ろうきん〉に出資いただいている労働組合・生協などに所属・加入されている方が対象となります。ご自身の所属する労働組合・職場にご確認ください。また、ご自身またはご家族が「生協」を利用していないかご確認ください。ご利用いただける方の詳細については、以下をご確認ください。
お取扱い期間がございます。また、当金庫のローンのお借換えには、ご利用いただけません。
カードローン利用時の「金利」の注意点
最後に、カードローンの金利に関して、実際に借りる際に注意しておきたいポイントを解説します。
ご自身の実際の適用金利をよく確認する
多くのカードローンの金利は、「年3.0~18.0%」など幅を持たせた表記になっています。
繰り返しとなりますが、実際に適用される金利は、借入限度額などの条件によって異なるため、基本的に誰でも一律同じ金利が適用されるわけではありません。
カードローンの利用時には、ご自身に適用されている金利を必ず確認し、適用金利によっては、借換えや繰上げ返済など、利息負担を抑える方法を検討しましょう。
カードローンの返済が遅れると遅延損害金が発生する
カードローンを利用する際は、返済を遅らせないように注意が必要です。約定返済が遅れた場合、「遅延損害金」を支払う必要があります。
【遅延損害金とは】
カードローンの返済期限に遅れてしまった場合に支払う損害金のこと
遅延損害金は、通常より高金利が設定されるケースが多く、返済が遅れるほど、支払う損害金が多くなるため注意が必要です。
また、支払いを遅延すると、ローン審査に悪影響を及ぼす可能性があります。そのようなことにならないためにも返済は遅らせないように注意しましょう。
まとめ
カードローンは、急な出費に対応できたりと利便性が高い一方で、利用した場合に金利に応じた利息の負担が発生します。カードローンの利息は、「借入金額」「金利(実質年率)」「借入日数」で決まりますが、金利は利用者ごとに異なります。利息を減らすためには、ご自身に適用される金利をしっかり確認のうえ、利用するカードローンを選びましょう。すでに利用中のカードローンがある場合は、金利を確認のうえ、必要に応じて「借換え」や「繰上げ返済」を行うなど、利息の負担を減らす方法を検討しましょう。
〈中央ろうきん〉のカードローン(マイプラン)は、借入限度額に関わらず金利が一律で、少額のご利用でも低金利でご利用いただけます。
金利は最大でも年8.475%で、お取引内容等によって金利引き下げが受けられます。
監修者情報
山﨑裕佳子 FP事務所MIRAI 代表
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、証券外務員二種保有。
通関士として通関業務、メーカーにて海外営業事務、銀行にてテラーなど経験し、FPの道へ。
2022年「FP事務所MIRAI」設立。家計の見直しでMIRAIを変えるをモットーに、各種相談、金融記事執筆、書籍監修等、幅広く活動している。
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