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定期預金とは?
主な種類や利用のメリット、
始め方をわかりやすく解説

定期預金通帳の写真

2024年3月、日銀のマイナス金利政策解除により、これまで金利がほぼゼロだった状況から上昇してきた預金商品。その預金商品には、普通預金、貯蓄預金、定期預金等様々な種類があります。

この記事では、定期預金の概要や普通預金との違い、利用するメリットや注意点などを解説します。

1. 定期預金とは?

定期預金とは、あらかじめ預入期間を決めてお金を預ける預金です。中途解約をしない限り、満期までは原則、お金を引き出すことができません。その代わり普通預金よりも通常、金利が高く設定されています。

預入期間は、金融機関や定期預金の種類ごとに異なります。

短期間ですぐに使う予定のあるお金はいつでも引き出せる普通預金に、すぐに使う予定のないお金は定期預金に預けるなど、お金の使用用途に合わせて使い分けるのも良いでしょう。

2. 定期預金と普通預金との違い

定期預金と普通預金の違いは、大きく分けると「預入期間の定め」「金利水準」の2つです。

普通預金は預入期間の定めがなく、ATMや金融機関の窓口でいつでも引き出しできます。クレジットカードの引き落とし口座や公共料金の振替口座としても利用でき、日常生活での利用に適しています。

一方、定期預金は預入期間が定められており、満期までは原則、お金を引き出すことはできず、また引き落とし口座等として利用することはできません。そのため、すぐに使う予定のないお金の貯蓄や将来のための貯蓄に向いています。

金利については、通常、普通預金より定期預金の金利のほうが高く設定されています。

3. 定期預金の主な種類は3つ

お客様へ定期預金をご案内する女性の写真

定期預金には主に以下の3つの種類があります。

  1. スーパー定期預金
  2. 大口定期預金
  3. 積立定期預金

それぞれの定期預金の特徴を見ていきましょう。

3.1. スーパー定期預金

スーパー定期預金とは、地方銀行や都市銀行、信用金庫、労働金庫などで提供される一般的な定期預金のことです。満期期間の定めがあり、まとまった資金を一括で預け入れる預金です。

金融機関や商品によって異なりますが、1ヵ月・6ヶ月・1年・10年など複数の選択肢から預入期間を選択でき、預入金額が300万円未満はスーパー定期、300万円以上になるとスーパー定期300と呼ぶのが一般的です。

3.2. 大口定期預金

大口定期預金は、最低預け入れ金額が1,000万円以上の定期預金のことです。

預け入れる金額が大きいことから、スーパー定期よりも通常、金利が高く設定されていることが多く、退職金などまとまったお金を預けたい場合に向いています。

3.3. 積立定期預金

積立定期預金は、毎月決まった日に決まった金額を普通預金から自動的に振替えて積み立てる定期預金です。

一度設定すれば自動的に積み立てられるため、貯蓄が苦手な方でも確実に貯蓄が可能です。旅行や車の購入といった目的のためにコツコツと貯蓄したい方に向いています。

4. 定期預金のメリット

定期預金には、さまざまなメリットがあります。

  1. 将来に備えて貯蓄ができる
  2. 預入期間の選択肢が多く目的に合わせて貯蓄できる
  3. 普通預金より受け取れる利息がやや多い
  4. 中途解約をしても元本保証される
  5. 預金保険制度(ペイオフ)の対象になる
  6. 当座貸越が可能

それぞれのメリットを見ていきましょう。

4.1. 将来に備えて貯蓄ができる

いつでも自由にATMから引き出せる普通預金と異なり、定期預金は一度預けると中途解約しない限り、原則、お金を引き出せません。お金を引き出すハードルが上がることでお金を簡単に使うことができなくなり、貯蓄が苦手な方でも結果的に貯蓄を維持しやすくなります。

4.2. 預入期間の選択肢が多く目的に合わせて貯蓄できる

定期預金は、金融機関が設定する期間のなかから自由に預入期間を設定できます。

  • 1年後の家族旅行のためにお金を預けたい
  • 5年後の車の買い替え費用としてお金を確保しておきたい

など、預入期間が異なる2つの定期預金にお金を預け入れることで、資金が必要な時期に満期を設定できます。

4.3. 普通預金より受け取れる利息がやや多い

定期預金の金利は普通預金と比べると通常、金利が高く設定され、預け入れる期間が長いほど高金利になる傾向にあります。同額を同じ期間預けるなら、普通預金よりも多くの利息を受け取れることはメリットです。

また、金融機関によっては金利上乗せのキャンペーンを実施していることもあります。通常より有利な条件で預け入れできるので、確認しておきましょう。

〈中央ろうきん〉では、さまざまな条件の金利上乗せに対応した定期預金を用意しています。退職金・相続で取得した資金からの預け入れや投資信託とのセット契約などであれば、店頭表示金利よりも金利が上乗せされておトクです。

4.4. 中途解約をしても元本保証される

定期預金は満期を迎えるまでは原則、お金を引き出せません。ただ、中途解約することで、満期前にお金を引き出すことが可能です。

中途解約をすると受け取る利息は減りますが、手数料はかからず、元本は保証されるため、元本割れで損をしてしまうことはありません。

4.5. 預金保険制度(ペイオフ)の対象になる

定期預金には、預金保険制度(ペイオフ)の対象になるメリットもあります。預金保険制度とは、万が一金融機関が破綻した場合、預金の元本と破綻日までの利息などが保護される仕組みです。1金融機関につき預金者1人あたり元本1,000万円とその利息等が保護されます。

参照:預金保険制度|金融庁

4.6. 当座貸越が可能

金融機関によっては、総合口座で契約した場合に当座貸越が利用できる点もメリットです。当座貸越とは、普通預金が残高不足になったときに定期預金の残高を担保に不足額を借りられるサービスのことです。

例えば、クレジットカード代金の引き落とし日に普通預金の残高が不足している場合、当座貸越によって自動的に引き落とされれば、延滞を防ぐことができます。ただし、当座貸越の利用には年齢などの要件が設定されている場合があります。当座貸越を利用する場合は、定期預金に預ける前に当座貸越の要件を満たしているか確認しておきましょう。

5. 定期預金の満期後の選択肢は3つ

定期預金通帳とカレンダーの写真

定期預金では満期を迎えたあとに元金と利息を受け取ることができますが、解約せずに継続することもできます。ここでは満期後の定期預金の扱いについて、3つの選択肢のメリットや注意点を解説します。

5.1. 元利自動継続

預け入れた元金と満期時の利息を合算した金額を元金として、同じ期間で定期預金を継続する方法です。

継続後の定期預金の金利は、継続した日の金利が適用されます。元金と利息を合算して継続するため、複利効果が期待できるメリットがあります。

ただし、使い道がきまっており、満期になった定期預金をすぐに引き出して使いたい場合には向いていません。

5.2. 元金自動継続

満期時に受け取る利息を普通預金口座に入金し、預入時の元金を同じ定期預金として継続する方法です。金利は継続日の金利が適用されます。

満期時に利息分を受け取れるメリットがあります。ただし、元利自動継続と同様、使い道がきまっており、満期になった定期預金をすぐに引き出して使いたい場合には向いていません。

5.3. 自動解約

満期日に定期預金を解約し、元金と利息を合算した金額が普通預金口座に入金されます。手続きをしなくても普通預金へ入金され、手間がないのがメリットです。

6. 定期預金を利用する際の注意点

ここまでご紹介してきた内容の他、定期預金を利用するにあたって注意したいポイントを解説します。

  1. 原則、満期になるまでお金を引き出せない
  2. 中途解約すると契約時の利率よりも低くなる
  3. 投資と比較すると資産を大きく増やせるわけではない
  4. インフレリスクがある

それぞれ確認していきましょう。

6.1. 原則、満期になるまでお金を引き出せない

定期預金は、中途解約をしない限り、満期日までお金を引き出すことができません。

普通預金のようにいつでもATMからお金を引き出すことができないため、すぐに使う予定がないか、事前に確認しておきましょう。

6.2. 中途解約すると契約時の利率よりも低くなる

どうしてもお金を引き出したい場合は中途解約が可能です。その際には手数料も発生せず、元本を払い戻すことができます。

ただし、利息については、預入時に約束された金利ではなく、それよりも低い中途解約利率が適用されるため、受け取る利息が少なくなってしまいます。

6.3. 投資と比較すると資産を大きく増やせるわけではない

定期預金は、安全性が高く、普通預金よりも金利が高いといっても株式や投資信託といった収益性の高い商品と比べて資産が増えにくく、お金を効率的に増やしたい場合には物足りなさを感じる場合があります。

6.4. インフレリスクがある

インフレリスクとは、物価が上昇することでお金の価値が目減りすることを指します。

定期預金の金利が物価上昇率よりも低い水準の場合、資産が実質目減りする可能性があります。

そのため、元本保証の定期預金と株式や投資信託といった収益性の高い商品を組み合わせて活用し、インフレリスクを回避しましょう。

7. 定期預金に関するQ&A

最後に、定期預金に関してよくある質問と回答をまとめました。

7.1. 定期預金の満期を放置したらどうなるの?

使う予定がないからと10年以上預金を放置すると、休眠預金としてみなされ、預金保険機構に移管される場合があります。休眠預金になったあとも自分の預金として引き出すことはできますが、通常の預金より引き出しに時間がかかる場合があり、手続きもATMではなく窓口でしなければならなくなります。

7.2. 将来に備えて資産を運用する方法はある?

定期預金は元本保証があり、安全性が高い一方、収益性は低い商品となっています。収益性を求めるのであれば、定期預金に加えて収益性の高い金融商品への投資も検討しましょう。

収益性の高い金融商品としては以下のようなものが挙げられます。

7.2.1. 投資信託

投資信託は、投資家が投資したお金を1つにまとめて資産運用の専門家が運用する金融商品です。

1,000円~10,000円程度の少額から投資が可能で、1つのファンドには複数の株式や債券が含まれているため、分散投資が実現します。少額から投資したい方や分散投資をしたい方におすすめです。

7.2.2. iDeCo(個人型確定拠出年金)

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、任意で加入を申し込むことにより公的年金にプラスして給付を受けられる私的年金の一つで、拠出した掛金を定期預金や保険、投資信託といった運用商品で運用します。

拠出した掛金は全額が所得控除の対象になる、運用期間中の利益は非課税、受取時にも控除が適用されるといったさまざまな税制メリットがあります。最短でも60歳になるまで引き出せないため、若いうちから老後資金を貯めたい方におすすめです。

7.2.3. 個人向け国債

国債とは、国がお金を借りるときに発行する債券のことです。

個人向け国債は1万円から購入できる国債で、利子が指定の普通預金口座へ年2回(半年毎)支払われ、固定3年、固定5年、変動10年の3タイプから選ぶことができます。国が破綻しない限り満期時に元本が必ず戻ってくるメリットがあり、安全に資産運用したい方におすすめです。

8. まとめ

定期預金とは、預入期間を事前に決めたうえで金融機関にお金を預ける金融商品です。普通預金と比べて通常、金利が高く、預入期間の選択肢が豊富で、目的に合わせて資産運用ができるメリットがあります。お金の使用目的に合わせて、普通預金と使い分けましょう。

〈中央ろうきん〉では、金利を上乗せできる定期預金を数多く取り扱っています。これから定期預金を始めようとお考えの際は、ぜひ〈中央ろうきん〉にご相談ください。

執筆・監修者

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高柳政道
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、DCプランナー2級保有

金融コラムニストとして資産運用・生命保険・相続・ローン商品・クレジットカードなど多岐にわたる執筆業務と監修業務に携わり、関わった記事案件は500を超える。企業に属さないFPとしても活動し、客観的な立場から投資・保険商品の選び方を中心に情報発信をおこなう。

  • 本記事は情報提供を目的としており、特定商品の勧誘目的で公開しているものではありません。
  • 本記事の内容は、公開日または更新時時点のものであり、その内容を保証するものではありません。
  • このコラムは、2024年11月時点の情報を基に作成しています。

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