キャッシングとは?
カードローンとの違いや
メリット・注意点を解説

公開日:2025年8月1日
「すぐに現金が必要になってしまった」というときの対処方法として、クレジットカードを使ったキャッシングや、銀行などのカードローンは選択肢のひとつです。いざというときに備えてキャッシングやカードローンについて知っておきましょう。
この記事では、キャッシングへの理解を深めるために、キャッシングとカードローンの違い、キャッシングのメリット・注意点などを解説します。
1. キャッシングとは?お金を借りる方法の一つ
「キャッシング」とは、お金を借りる方法の一つです。キャッシングは複雑な手続きが不要で、急に現金が必要になったときなどに、便利に利用することができます。
キャッシングは一般的には、クレジットカードに付帯する「キャッシング枠」の利用を指すことが多いですが、カードローンによる借り入れを含めて「キャッシング」と呼ばれることもあります。当コラムでは、「キャッシング」=「クレジットカードに付帯するキャッシング枠を利用した借り入れ」として解説します。
キャッシングとカードローン、どちらの場合も利息が発生するため、気軽に使いすぎないよう注意が必要です。利用の際は必要最低限の金額にとどめ、計画的に利用しましょう。
2. キャッシングとカードローンの違い
キャッシングとカードローンは、いずれもお金を借りる方法ですが、その仕組みなどに違いがあります。
キャッシングは、クレジットカードに付帯する機能で、ATMを利用して現金を借りるサービスです。キャッシングの利用枠は、ショッピングの利用枠と同一の利用枠内に設定されているため、ショッピングの利用枠の利用状況によってキャッシングの利用可能額も変動します。
例:総利用枠50万円(ショッピング利用枠50万円、キャッシング利用枠10万円)のカードで10万円キャッシングすると、ショッピングの利用枠は残り40万円になります。
一方、カードローンは金融機関が提供する多目的ローンで、専用カードやスマートフォンなどを使って借り入れをします。使い道は自由ですが、事業資金や投資目的などには使えません。一般的にキャッシングよりも金利が低く、限度額は高く設定することができるため、まとまった資金を借りることもできます。
以下はそれぞれの違いをまとめた図になります。
クレジットカードのキャッシング | カードローン | |
---|---|---|
融資のスピード | 即日※ | 即日~1週間程度 |
金利 | 年利15~18%程度 | 年利1.4%~15%程度 |
利用限度額 | 0~100万円程度 | 10~1,000万円程度 |
返済方法 | 一括返済・リボ払い・口座引き落とし、など | 一括返済・臨時返済・口座引き落とし、ATMやインターネットからの入金、など |
- キャッシングの利用枠のあるクレジットカードをすでに保有している場合
どちらも利便性は高くなっていますが、金利や利用可能額などに違いがあるため、自分の目的や状況に合わせて選ぶことが大切です。
3. キャッシングのメリット
手軽にお金を借りられるキャッシングですが、どのようなメリットがあるのでしょうか。他の借り入れ方法と比較しながら考えてみましょう。
3.1. 急な出費にすぐ対応できる
キャッシングは、急に現金が必要になったときにすぐ対応できる借り入れ方法の一つで、ATMからいつでも現金を引き出すことができます。
一方、銀行などの使い道が自由なローン(カードローンやフリーローンなど)では、審査が必要になるため、申込みから利用までに一定の日数を要するケースもあります。
3.2. 使い道が自由
キャッシングでは、借りたお金の使い道に制限がありません(事業資金や投資目的などは除く)。住宅ローンや自動車ローン、教育ローンのように目的が決まっているローンとは異なり、生活費の補填や医療費、冠婚葬祭、家電の購入、趣味や旅行など、様々な用途に利用できます。
また、「入金予定があるけれど一時的に手元資金が足りない」といったときにも、柔軟に対応できます。
3.3. 少額からでも借りられる
キャッシングは、数千円程度の少額からでも利用可能です。「ローンを組む必要はないけど、ちょっとだけお金が足りない」といった場合などにも、必要な分だけ借りることができ、手軽に利用できます。
借りる金額が少なければ、利息の負担も比較的軽く、早めに返済することで利息を抑えることが可能です。
3.4. 海外でも現地の通貨で引き出せる
海外旅行中に現地の通貨が必要になった場合、両替所が近くにないことや、両替手数料が高いと感じることもあるでしょう。そんなとき、キャッシングを利用することで、両替の手間もなく、必要な金額だけを現地の通貨でATMから直接引き出すことができます。
4. キャッシングの注意点
いざというときに便利に使えるキャッシングですが、利用にあたってはいくつかの注意点があります。注意点を知ったうえで、計画的な利用を心がけましょう。
4.1. 金利が高く返済総額が増えやすい
キャッシングは、使い道が自由な反面、カードローンや目的別のローンに比べて金利が高めに設定されているのが一般的です。
借りる金額が多くなり、返済期間が長引くと、返済額のうち利息が占める割合が増え、元本がなかなか減らないケースもあります。そのため、利用は必要最小限にとどめ、計画的に返済できる範囲で借りることが大切です。
4.2. ATM手数料がかかる場合がある
ATMでキャッシングを利用する際は、手数料がかかることがあります。特にコンビニATMでは、夜間や休日の利用時に手数料が高めに設定されている場合が多く、提携外のATMではさらに割高になることもあります。
一回あたりの手数料は少額でも、回数が重なると負担も大きくなるため、提携ATMの場所や、手数料のかからない時間帯を事前に確認しておくと安心です。
4.3. 返済が遅れると信用情報に影響する
キャッシングの返済方法は、利用するクレジットカードによって異なります。主な方法としては、口座引き落とし、リボ払い、一括返済などがあります。
他の借り入れ方法も同様ですが、返済が遅れると、信用情報に延滞の記録が残り、将来住宅ローンや他のクレジットカード等の審査に影響を及ぼす可能性があります。利用前に返済方法を確認し、期日を守って確実に返済することが大切です。
5. 安心してキャッシングを利用するために
キャッシングやカードローンを安心して利用するためには、事前の情報収集と計画的な返済が重要になります。目的に合わせた使い分け、金融機関選び、返済計画の3つのポイントについてお伝えします。
5.1. 目的に合わせて使い分ける
お金を借りる場合は、その目的に合わせて使い分けるようにしましょう。
少額の現金がすぐに必要な場合は、クレジットカードのキャッシング機能が便利です。
一方、まとまった金額が必要で、急ぎでなくても良い場合は、カードローンの利用が向いています。特に銀行などのカードローンは、キャッシングと比較すると金利が低めに設定されていることが多いため、返済金額、利息負担を抑えやすくなっています。
なお、使い道が決まっている資金が必要な場合は、その目的に応じたローンを利用すると、より低金利で借りることができます。
5.2. 信用できる金融機関を選ぶ
クレジットカードやカードローンは、様々な金融機関で取り扱われており、審査基準や適用される金利は金融機関によって異なります。金融機関を選ぶ際は、審査のスピード、借入可能額など、自分が重視するポイントを考慮して判断しましょう。
また、申込先が銀行・信販会社・消費者金融など、金融庁の許可を受けた業者であるかどうかも必ず確認し、安心して利用できる金融機関を選ぶようにしましょう。
5.3. 返済計画を立ててから利用する
キャッシングやカードローンを利用する際は、「いくら借りられるか」だけでなく、「無理なく返済できるか」をしっかり考えましょう。収入や支出を踏まえ、返済負担が無理のない範囲であることを確認してから借りる金額を決めることが大切です。
また、毎月の返済額が少なすぎると、利息ばかりの支払いとなってしまい、元金がなかなか減らないこともあります。返済シミュレーションなどを活用して返済額を設定し、借りたあとは計画的に返済を続けましょう。
6. まとめ
キャッシングは、お金が急に必要になったときに、手軽にお金を借りられる便利なサービスです。使用目的に制限がない(事業資金や投資目的などは除く)ため、幅広いシーンで活用できますが、利便性が高い反面、金利も高めで返済総額が増えやすいことや、返済が遅れた場合、信用情報に影響する可能性がある点には注意が必要です。
一方、カードローンやフリーローンなどは審査に時間がかかることはあるものの、キャッシングと比較して金利は低めに設定されていることが多く、総返済額を抑えることができます。
〈中央ろうきん〉では、カードローンをはじめ、安心してご利用いただけるローンをご用意しています。ご自身の目的や返済計画に合ったサービスを選び、無理のない利用を心がけましょう。
執筆・監修者

氏家祥美
ハートマネー 代表
ファイナンシャルプランナー/キャリアコンサルタント
2005年にFP会社設立に参画しFP相談を開始。2010年に独立してFP事務所ハートマネーを設立。「お金」「キャリア」「聴く力」を強みとして、その人らしい人生地図作りをサポート。子育て世代の貯める仕組み作りから、定年前後の世代まで幅広い相談実績を持ち、人生の転機をサポートしている。
- 本記事は情報提供を目的としており、特定商品の勧誘目的で公開しているものではありません。
- 本記事の内容は、公開日または更新時点のものであり、その内容を保証するものではありません。
- このコラムは、2025年7月時点の情報を基に作成しています。
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