日本の平均年収|
年齢や業種別のほか
年収を見る時の注意点を解説
公開日:2026年7月31日
「自分の年収は平均と比べて高いのだろうか?」 「年齢や業種によって年収はどれくらい違うのだろうか?」といった疑問を持ったことはありませんか?
平均年収は、自身の収入水準を客観的に把握する際の参考となる指標のひとつです。
ただし、平均年収は年齢や性別、雇用形態、業種などによって大きく異なるため、単に平均だけを見るのではなく、自分に近い属性のデータを確認することが重要です。
この記事では、日本の平均年収を年齢別・男女別・雇用形態別・業種別などの切り口でわかりやすく解説します。
また、海外における賃金事情との比較などについても紹介しますので、今後のキャリアを考える際の参考にしてください。
1. 日本の平均年収
国税庁によると、令和6年に日本国内で1年を通じて勤務した給与所得者数(契約社員、アルバイト、パート含む)は5,137万人で、前年より60万人増加しました。
給与所得者全体の平均年収は478万円で、前年から18万円増加しています。
また、男女別では男性が587万円、女性が333万円となっており、平均年収には差が見られます。男女別の詳しいデータについては後ほど解説します。
1.1. 平均年収の内訳
給与所得者の平均年収478万円の内訳は、給料・手当が403万円、賞与(ボーナス)が75万円です。
| 項目 | 平均額 |
|---|---|
| 給料・手当 | 403万円 |
| 賞与(ボーナス) | 75万円 |
| 合計 | 478万円 |
賞与が占める割合は約18.5%となっており、年収のおよそ5分の1をボーナスが占めています。そのため、企業の賞与制度や支給額によって年収には大きな差が生じます。
2. 年齢別の平均年収
平均年収は年齢によって大きく異なります。一般的に、男性は年齢とともに年収が上昇する傾向があり、女性は一定の年齢を境に横ばいで推移する傾向があります。
出典:国税庁長官官房企画課「令和6年分 民間給与実態統計調査」に基づき〈中央ろうきん〉で作成
男性の平均年収は年齢が上がるにつれて増加し、55~59歳で735万円と最も高くなっています。その後は60歳以降になると下降傾向に転じます。
一方、女性の平均年収は25~29歳の370万円が最も高く、その後は大きな変動はなく、緩やかな増減を繰り返しながら推移しています。男性と同様に、60歳以降は低下する傾向が見られます。
なお、ここで紹介している平均年収は、正社員だけでなく、契約社員やパート、アルバイトなども含まれている点にも留意しましょう。
3. 男女別の平均年収
平均年収は性別によっても差が見られ、男性は587万円、女性は333万円となっており、男性の方が女性よりも高くなっています。
| 区分 | 男性 | 女性 | 男女計 |
|---|---|---|---|
| 全体 | 587万円 | 333万円 | 478万円 |
4. 学歴別の平均賃金(月額)
平均賃金(月額)は学歴によって異なる傾向があります。厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」をもとに、学歴別の平均賃金(月額)をまとめました。
| 区分 | 高校 | 専門学校 | 高専・短大 | 大学 | 大学院 |
|---|---|---|---|---|---|
| 男性 | 32.2万円 | 33.8万円 | 37.5万円 | 43.0万円 | 53.5万円 |
| 女性 | 24.5万円 | 28.8万円 | 29.4万円 | 32.7万円 | 43.8万円 |
| 男女平均 | 29.7万円 | 31.4万円 | 32.1万円 | 39.6万円 | 51.7万円 |
上記の表からも分かるように、学歴が高くなるほど平均賃金が高くなる傾向が見られます。
ただし、実際の年収は学歴だけで決まるわけではありません。業種や職種、勤続年数、役職などさまざまな要因によって変わるため、あくまでも全体的な傾向として参考にするとよいでしょう。
5. 雇用形態別の平均年収
平均年収は雇用形態によっても大きな差があります。ここでは、正社員と非正規社員の平均年収を比較してみましょう。
| 区分 | 正社員 | 非正規社員 |
|---|---|---|
| 男性 | 609万円 | 271万円 |
| 女性 | 430万円 | 174万円 |
| 男女計 | 545万円 | 206万円 |
出典:国税庁長官官房企画課「令和6年分 民間給与実態統計調査」
全体の平均年収を見ると、正社員は545万円、非正規社員は206万円となっており、男女を問わず正社員と非正規社員の間には大きな年収差があります。平均年収を比較する際は、年齢や学歴だけでなく、雇用形態の違いも重要な要素となります。
6. 業種別の平均年収
平均年収は、業種によっても大きく異なります。ここでは主な業種の平均年収を比較してみましょう。
出典:国税庁長官官房企画課「令和6年分 民間給与実態統計調査」に基づき〈中央ろうきん〉で作成
業種別に見ると、最も平均年収が高いのは「電気・ガス・熱供給・水道業」の832万円です。次いで「金融業、保険業」が702万円、「情報通信業」が660万円となっています。
一方、平均年収が最も低いのは「宿泊業、飲食サービス業」の279万円でした。最も高い業種と比較すると、500万円以上の差があります。
このように、平均年収は業種によって大きく異なります。ただし、平均年齢や勤続年数、役職構成、雇用形態などは業種ごとに異なるため、単純な年収額だけで比較するのではなく、働き方なども含めて総合的に判断しましょう。
7. 勤続年数別の平均年収
勤続年数は、平均年収に大きく影響する要素のひとつです。一般的に、現在の日本では勤続年数が長くなるほど、昇給や昇進の機会も増えるため、年収は上昇する傾向があります。
出典:国税庁長官官房企画課「令和6年分 民間給与実態統計調査」に基づき〈中央ろうきん〉で作成
男性・女性ともに勤続年数が長くなるにつれて平均年収は上昇し、30~34年の階層で最も高くなっています。このときの平均年収は、男性が831万円、女性が509万円、全体では751万円です。
その後は、男女ともに35年目以降になると平均年収が低下する傾向が見られます。これは定年退職や再雇用制度の利用など、働き方の変化が影響していると考えられます。
また、女性は男性と比べて平均年収の水準が低いこともあり、勤続年数による年収の上昇幅は比較的緩やかです。ただし、男女ともに勤続年数が長くなるほど年収が高くなる傾向は共通しています。
8. 都道府県別の平均賃金(月額)
平均年収(賃金)は、勤務地によっても大きく異なります。厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」をもとに、都道府県別の平均賃金(月額)を見てみましょう。
ここでは、平均賃金(月額)が高い都道府県と低い都道府県を、それぞれ上位5件・下位5件で紹介します。
【平均賃金(月額) が高い都道府県】
| 順位 | 都道府県 | 平均賃金 (月額) |
|---|---|---|
| 1位 | 東京都 | 41.8万円 |
| 2位 | 神奈川県 | 36.9万円 |
| 3位 | 大阪府 | 34.9万円 |
| 4位 | 愛知県 | 34.2万円 |
| 5位 | 千葉県 | 33.9万円 |
【平均賃金(月額) が低い都道府県】
| 順位 | 都道府県 | 平均賃金 (月額) |
|---|---|---|
| 43位 | 秋田県 | 27.6万円 |
| 44位 | 岩手県 | 27.5万円 |
| 45位 | 山形県 | 27.2万円 |
| 46位 | 宮崎県 | 26.8万円 |
| 47位 | 青森県 | 26.4万円 |
都道府県別の平均賃金(月額)が最も高いのは東京都の41.8万円です。次いで、神奈川県が36.9万円、大阪府が34.9万円、愛知県が34.2万円、千葉県が33.9万円と続いています。
全国平均は34.1万円であり、上位に位置する都道府県は全国平均に近い、もしくは上回る水準となっています。
一方、最も低いのは青森県の26.4万円です。東京都と比較すると、月額で約15万円の差があります。
都道府県ごとの平均賃金には、産業構造や企業規模、都市部への企業集積状況などが影響していると考えられます。そのため、平均年収を比較する際は、地域ごとの経済環境や物価水準などもあわせて確認することが大切です。
9. 他国の国民所得から見る他国との差
平均年収を考えるうえで、日本国内だけでなく海外との比較も参考になります。
ここでは、独立行政法人労働政策研究・研修機構が公表している「一人当たり国民所得」のデータの推移を見ていきましょう。なお、国民所得は平均年収と同じ指標ではありませんが、その国の所得水準の変化を把握する際の参考になります。
【各国の一人当たり国民所得の推移(各国通貨ベース)】
| 国名 (通貨) |
2010年 | 2015年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2010年比 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 日本 (万円) |
280.9 | 309.0 | 320.1 | 302.6 | 319.3 | 330.2 | 353.5 | 363.8 | 1.30倍 |
| アメリカ (ドル) |
38,100 | 45,100 | 51,200 | 51,200 | 56,500 | ― | ― | ― | 1.48倍 |
| 中国 (元) |
30,600 | 49,600 | 69,800 | 71,200 | 80,800 | 84,400 | ― | ― | 2.76倍 |
| ドイツ (ユーロ) |
24,300 | 28,200 | 32,600 | 31,600 | 34,000 | 35,500 | 37,800 | 38,300 | 1.58倍 |
| 韓国 (万ウォン) |
2021.8 | 2478.3 | 2839.7 | 2818.4 | 3036.1 | 3140.4 | 3289.3 | 3498.0 | 1.73倍 |
- 「2010年比」は2010年と最新データの比較
出典:独立行政法人労働政策研究・研修機構「データブック国際労働比較2026」
各国通貨ベースで比較すると、中国の一人当たり国民所得は12年間で約2.75倍となり、大きな成長を遂げています。
また、アメリカは11年間で約1.48倍、ドイツは14年間で約1.58倍、韓国は14年間で約1.73倍となっており、いずれも着実に増加しています。
一方、日本は14年間で約1.30倍にとどまっており、他国と比較すると所得の伸びが緩やかであることが分かります。
次に、各国の所得を共通の尺度で比較するため、基軸通貨であるUSドル換算のデータを見てみましょう。
【各国の一人当たり国民所得の推移(USドルベース)】
| 国名 | 2010年 | 2015年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2010年比 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 日本 | 32,000 | 25,500 | 29,400 | 28,300 | 29,100 | 25,100 | 25,200 | 24,000 | 0.75倍 |
| アメリカ | 38,100 | 45,100 | 51,200 | 51,200 | 56,500 | ― | ― | ― | 1.48倍 |
| 中国 | 4,500 | 8,000 | 10,100 | 10,300 | 12,500 | 12,500 | ― | ― | 2.78倍 |
| ドイツ | 32,200 | 31,300 | 36,500 | 36,100 | 40,200 | 37,400 | 40,900 | 41,500 | 1.29倍 |
| 韓国 | 17,500 | 21,900 | 24,400 | 23,900 | 26,500 | 24,300 | 25,200 | 25,700 | 1.47倍 |
出典:独立行政法人労働政策研究・研修機構「データブック国際労働比較2026」
中国はUSドルベースでも12年間で約2.78倍となっており、高い成長率を維持しています。また、ドイツは約1.29倍、韓国は約1.47倍となっています。
これに対し、日本は14年間で約0.75倍となっており、ドルベースでは所得水準が低下しています。日本の所得の伸びが力強さを欠いたことや、この期間に円安が大きく進行したことが低下の原因として考えられます。
海外旅行や海外留学、輸入品の購入などで「以前より高くなった」と感じることがありますが、その背景にはこうした為替変動も影響しています。
10. 平均年収を見るときの注意点
平均年収と手取り額は異なります。
一般的に「年収」とは、税金や社会保険料などが差し引かれる前の「額面年収」を指します。賃貸契約や住宅ローンなどのローンの審査などで確認されるのも、この「額面年収」です。
また、各指標として公表されている平均年収のデータも、基本的には「額面年収」をもとに算出されています。
一方で、日々の生活の原資となるのは、「額面年収」から税金や社会保険料を差し引いた後の「手取り額」=「実際に自由に使えるお金」です。
平均年収=「実際に自由に使えるお金」ではないという点も理解しておきましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| (額面)年収 | 税金・社会保険料控除前の金額
|
| 手取り額 | 税金・社会保険料控除後の金額
|
11. 年収を上げたい人がまず取り組むべきこと
これまで説明しましたとおり、年収は年齢や性別、雇用形態などによって大きく異なります。
年収を上げる方法には、現在の勤務先で昇給や昇進を目指す方法や、転職・副業によって収入アップを図る方法などが考えられます。
しかし、どの方法を選ぶ場合でも、まずは現在の収入と支出を把握し、自分の家計状況を整理することが大切です。現状を正しく把握することで、必要な収入や今後の目標が見えやすくなります。
11.1. 現在の収入と支出を整理する
まずは勤務先から交付される源泉徴収票を確認し、現在の年収(額面年収)を把握しましょう。転職時の条件比較や将来の収入目標を考える際には、この額面年収が基準となります。
また、年収が上がるわけではありませんが、毎月の支出の見直しも検討しましょう。支出を減らすことで、使うことができるお金を増やせます。家計簿アプリやクレジットカードの利用履歴などを活用すると、支出の傾向を確認しやすくなります。
支出を減らすことで、収入が増えなくても家計に余裕が生まれます。また、将来的に年収が上がった際も、その増加分を貯蓄や資産運用に回しやすくなるでしょう。
11.2. スキルアップや資格取得を目指す
現在の勤務先で年収アップを目指す場合は、スキルアップや資格取得が有効な方法です。
企業によっては、特定の資格を取得すると資格手当が支給される場合があります。また、資格取得費用や研修費用を補助する制度を設けている企業もあります。
勤務先が推奨する資格やスキルを身につけることで、資格手当による収入増加だけでなく、昇進や昇給につながる可能性もあります。まずは社内制度を確認し、自身のキャリアに役立つ資格やスキルの習得を検討してみましょう。
11.3. 転職やキャリアアップを検討する
現在の会社で大幅な昇給が見込みにくい場合は、転職による年収アップを検討するのも選択肢のひとつです。
現在の経験を活かせる企業や、より高い評価を得られる業界へ転職することで、年収アップにつながる可能性があります。
近年は、転職エージェントを活用しながら在職中に転職活動を進める人も増えています。すぐに転職する予定がなくても、自分の市場価値や求人状況を知ることで、今後のキャリアを考える参考になるでしょう。
12. 資産運用で資産を増やす
直接収入が上がるわけではありませんが、資産運用を活用し、資産を増やすことも有効な選択肢です。
NISAやiDeCoなどの税制優遇制度を活用することで、より効率的に資産を増やせる可能性があります。
13. まとめ
平均年収は、自分の収入水準を客観的に把握するための参考指標です。しかし、年齢や性別、雇用形態、業種、勤続年数、居住地域などによって大きく異なるため、単純に平均値だけで判断することはできません。また、平均年収と手取り額は異なりますので、データの見方などにも留意しましょう。
近年、日本の平均年収は上昇傾向にありますが、物価上昇の影響もあり、収入が増えた実感を持ちにくい状況が続いています。また、海外と比較すると、日本の所得水準の伸びは緩やかであり、将来の収入や資産運用について考える重要性はますます高まっています。
収入を増やすためには、スキルアップや資格取得、転職などによる年収アップを目指すことに加え、家計の見直しや資産運用に取り組むことも有効です。将来に向けた資産運用を検討している方は、税制優遇を受けながら投資ができるNISAや、老後資金づくりに活用できるiDeCoの利用も検討してはいかがでしょうか。
執筆・監修者
氏家祥美
ハートマネー 代表
ファイナンシャルプランナー/キャリアコンサルタント
2005年にFP会社設立に参画しFP相談を開始。2010年に独立してFP事務所ハートマネーを設立。「お金」「キャリア」「聴く力」を強みとして、その人らしい人生地図作りをサポート。子育て世代の貯める仕組み作りから、定年前後の世代まで幅広い相談実績を持ち、人生の転機をサポートしている。
- 本記事は情報提供を目的としており、特定商品の勧誘目的で公開しているものではありません。
- 本記事の内容は、公開日または更新時時点のものであり、その内容を保証するものではありません。
- このコラムは、2026年7月時点の情報を基に作成しています。
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